お悔やみの手紙の切手の選び方｜料金やマナー、購入場所も解説

故人を悼むお悔やみの手紙を送る際、封筒や便箋、書き方だけでなく、お悔やみの手紙の切手選びに迷われた経験はありませんか。

どのような種類の切手を選べば良いのか、料金はいくらか、デザインに決まりはあるのか、など疑問は尽きないかもしれません。

特に、弔事用切手と呼ばれる専用の切手があることを知らずに、普段使っている普通切手を貼ってしまって良いものかと不安に思う方もいらっしゃるでしょう。

お悔やみの手紙は、ご遺族の心に寄り添う大切なものですから、ささいな点にも心を配りたいものです。

この記事では、お悔やみの手紙の切手に関するあらゆる疑問にお答えします。

弔事用切手の種類やデザイン、普通切手で代用する場合のマナー、手紙の重さによって変わる料金、正しい切手の貼り方の位置、そして購入場所として郵便局やコンビニでどのように手に入れるかまで、詳しく解説していきます。

また、お悔やみの手紙に適した封筒の選び方や、薄墨を使うといったマナー、香典を同封する場合の注意点にも触れていきます。

万が一、返信用の封筒を受け取った際のマナーについても網羅しておりますので、いざという時に慌てずに対応できる知識が身につくでしょう。

この一枚の切手に、あなたの深い弔意と敬意を込めて、大切な想いを届けるお手伝いができれば幸いです。

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お悔やみの手紙の切手に関する基本マナー

弔事用切手の種類とデザイン

お悔やみの手紙を送る際に最も適しているのが、「弔事用普通切手」と呼ばれる専用の切手です。

これは、弔事、つまりお悔やみの場面で使うことを目的として発行されている切手で、ご遺族への配慮を示すための大切なマナーの一つと考えられています。

現在、郵便局で発行されている弔事用切手は「弔事用63円普通切手」と「弔事用84円普通切手」でしたが、2024年10月からの郵便料金改定に伴い、新しい料金の弔事用切手が発行される見込みです。

ここでは、現行のデザインやその意味合いについて解説します。

弔事用切手のデザイン

弔事用切手のデザインは、非常に落ち着きがあり、控えめな印象を与えるものとなっています。

例えば、「弔事用63円普通切手」には、紫色のユリの花が描かれています。

紫色は古くから高貴な色、あるいは悲しみを表現する色として用いられてきました。

また、ユリの花は清らかさや純粋さの象徴とされ、故人への敬意を表すのにふさわしいデザインと言えるでしょう。

同様に、他の額面の弔事用切手にも、派手さを抑えた花や植物などが採用されており、静かで穏やかなデザインが特徴です。

これらのデザインは、お祝い事を連想させるような華美なものではなく、受け取ったご遺族の心情を乱すことのないよう、細やかな配慮がなされています。

そのため、お悔やみの手紙の切手としては、この弔事用切手を選ぶことが最も無難であり、かつ丁寧な選択です。

弔事用切手の入手方法

弔事用切手は、全国の郵便局の窓口で購入することができます。

一部の大きな郵便局では、在庫が豊富にありますが、小さな郵便局では取り扱いがない場合や、品切れしている可能性も考えられます。

そのため、事前に電話で在庫を確認しておくと確実でしょう。

購入する際には、「弔事用の切手をください」と伝えれば、局員の方が適切な切手を用意してくれます。

残念ながら、コンビニエンスストアなどでは、この特殊な弔事用切手を取り扱っているケースはほとんどありません。

したがって、お悔やみの手紙を送ることが決まったら、早めに郵便局へ足を運ぶことをお勧めします。

このように、専用の弔事用切手を使用することは、ご遺族に対して「マナーを心得て、心を込めて準備しました」というメッセージを無言で伝えることにも繋がります。

普通の切手を使っても良いのか

お悔やみの手紙を送る際、最も望ましいのは前述の通り弔事用切手を使用することです。

しかし、急を要する場合や、郵便局が閉まっている時間帯などで弔事用切手が手に入らない状況も考えられます。

そのような場合に、普通の切手で代用することは許されるのでしょうか。

結論から言うと、デザインに配慮すれば、普通の切手を使用してもマナー違反にはあたりません。

ただし、どのようなデザインの切手でも良いというわけではなく、避けるべきデザインが存在します。

代用できる普通切手のデザイン

普通の切手で代用する場合、選ぶべきは「派手でなく、落ち着いたデザイン」のものです。

具体的には、以下のようなデザインの切手が適しています。

これらのデザインは、お祝い事を連想させにくく、比較的穏やかな印象を与えるため、お悔やみの場面でも使いやすいと言えるでしょう。

特に、青や緑、紫といった寒色系の色合いで描かれた切手であれば、より弔事の雰囲気に馴染みます。

避けるべき普通切手のデザイン

一方で、お悔やみの手紙には絶対に使ってはいけないデザインの切手も存在します。

これらを使用してしまうと、ご遺族に対して非常に失礼にあたり、常識を疑われてしまう可能性もあるため、注意が必要です。

避けるべきデザインは以下の通りです。

これらの切手は、お悔やみの場にふさわしくない陽気な雰囲気を持っており、ご遺族の悲しみを逆なでしてしまう恐れがあります。

もし手元にこのような切手しかない場合は、コンビニなどで落ち着いたデザインの普通切手を買い直すのが賢明です。

最終的に、普通の切手を使う際は、「受け取ったご遺族がどのように感じるか」を想像することが最も重要です。

弔事用切手がない場合でも、故人を偲び、ご遺族を気遣う心が伝わるような、控えめで落ち着いたデザインの切手を選びましょう。

手紙の重さで変わる料金

お悔やみの手紙を送る際には、正しい料金の切手を貼ることが非常に重要です。

料金が不足していると、手紙が差出人に戻ってきてしまったり、最悪の場合、受取人であるご遺族に追加の料金支払いを求めてしまうことになりかねません。

これは大変な失礼にあたりますので、事前にしっかりと料金を確認する必要があります。

日本の郵便料金は、手紙（第一種郵便物）の種類と重さによって定められています。

定形郵便物の料金

一般的に、お悔やみの手紙で使われることが多いのは「定形郵便物」です。

定形郵便物とは、以下のサイズと重さの条件を満たすものを指します。

この定形郵便物の料金は、重さによって2段階に分かれています。

（※2024年秋の料金改定前の情報です。発送時に最新の料金をご確認ください。）

便箋1〜2枚に封筒であれば、多くの場合25g以内に収まりますが、便箋の枚数が多かったり、厚手の紙を使用したりすると25gを超えてしまうことがあります。

特に、お悔やみの手紙では不幸が重ならないようにという意味を込めて、二重封筒を使うのがマナーとされていますが、この二重封筒は重さが増す要因になります。

定形外郵便物の料金

定形郵便物のサイズを超える場合や、香典を同封するために現金書留を利用しない手紙（ただし現金を手紙で送ることは郵便法で禁止されています）の場合、または特別な品物を添える場合は「定形外郵便物」の扱いとなります。

定形外郵便物はさらに「規格内」と「規格外」に分かれ、料金体系が複雑になります。

お悔やみの手紙が定形外郵便物になることは稀ですが、もしそのようなケースが考えられる場合は、郵便局の窓口で直接重さを量ってもらい、正確な料金を確認するのが最も確実です。

料金を間違えないために

料金を間違えないためには、自宅にキッチンスケールなどがあれば、事前に重さを量っておくと安心です。

もし重さが25gに近い微妙なラインであれば、念のため料金の高い方の切手（例：94円）を貼っておくと不足する心配がありません。

最も確実な方法は、やはり郵便局の窓口に手紙を持ち込み、その場で計量してもらってから適切な切手を購入し、貼付することです。

そうすれば、料金不足という最も避けたい事態を防ぐことができます。

心を込めて書いた手紙が、料金の問題で滞りなくご遺族の元へ届くよう、細心の注意を払いましょう。

切手の正しい貼り方の位置

お悔やみの手紙の切手を貼る位置にも、社会的なマナーが存在します。

普段、何気なく貼っている切手ですが、弔事という改まった場面では、正しい位置に丁寧に貼ることで、より一層敬意のこもった印象を与えることができます。

切手を貼る位置は、使用する封筒が縦書きか横書きかによって異なります。

縦書き封筒の場合

日本の手紙で最も一般的であり、特に弔事などフォーマルな場面で推奨されるのが縦書きの封筒です。

縦書きの封筒を使用する場合、切手は封筒の表面を自分に向けたときに「左上」のスペースに貼るのが正しい位置です。

具体的には、「縦7.0cm × 横3.5cm」の範囲内に切手が収まるように貼ることが推奨されています。

これは郵便事業で定められたルールであり、機械によるスムーズな仕分けを助ける意味合いもあります。

切手を貼る際は、曲がったり、シワになったりしないように、まっすぐ丁寧に貼り付けましょう。

また、複数の切手を貼る場合は、縦に並べて貼るのが一般的です。

ただし、弔事の手紙では、あまり多くの切手を貼るのは「煩雑」という印象を与えかねないため、できるだけ1枚か2枚で済むように適切な額面の切手を用意するのが望ましいです。

横書き封筒の場合

親しい間柄の方へ送る場合など、横書きの封筒を使用することもあるかもしれません。

横書きの封筒を使用する場合、切手を貼る位置は封筒の表面を自分に向けたときに「右上」のスペースになります。

こちらも縦書き封筒と同様に、郵便番号の枠などから離れた、右上の角に近い位置に、まっすぐと丁寧に貼ることを心がけましょう。

範囲の目安としては、「縦3.5cm × 横7.0cm」のエリアに収まるようにします。

切手を貼る際の注意点

どちらの封筒形式であっても、切手を貼る際にはいくつか注意したい点があります。

たかが切手の位置と思うかもしれませんが、こうした細部への気配りが、ご遺族への深い弔意を示すことに繋がります。

心を込めて書いた手紙の最後に、切手も心を込めて丁寧に貼りましょう。

お悔やみの手紙に適した封筒の選び方

お悔やみの手紙を送る際、中に入れる便箋や手紙の内容はもちろんのこと、それらを包む封筒選びも非常に大切なマナーの一部です。

封筒は、ご遺族が最初に手に取るものであり、その家の「顔」ともいえる部分です。

したがって、弔事にふさわしい、落ち着いたものを選ぶ必要があります。

封筒の色とデザイン

お悔やみの手紙に使用する封筒は、「白色で無地のもの」が最も基本であり、正式なマナーです。

柄や模様が入っているもの、キャラクターが描かれているもの、カラフルな色の封筒は絶対に避けましょう。

また、郵便番号の枠（赤枠）が印刷されている封筒は、事務的な用途で使われることが多いため、弔事には不向きとされています。

枠のない、真っ白な封筒を選ぶのが最も丁寧な選択です。

もし手元に枠ありの封筒しかない場合は、弔事用として使用することは可能ですが、よりフォーマルな印象を与えたいのであれば、枠なしのものを購入することをお勧めします。

封筒の種類：「一重」か「二重」か

封筒には、紙が一枚で作られている「一重封筒」と、内側にもう一枚紙が貼られている「二重封筒」があります。

慶事（お祝い事）の手紙では、「喜びが重なるように」という意味を込めて二重封筒が好まれます。

しかし、弔事においては、これとは逆の考え方をします。

「不幸が重なる」「悲しみが繰り返される」といったことを連想させないために、「一重封筒」を選ぶのが正式なマナーとされています。

これは、不幸が一度きりで終わるようにという願いが込められた、日本独自の心遣いです。

ただし、最近ではこのマナーも絶対的なものではなくなりつつあり、中身が透けないようにという配慮から、二重封筒が使われることもあります。

特に、厚手の紙でできたものであれば、二重封筒でも問題ないとされる風潮もありますが、伝統的なマナーを重んじるのであれば、白無地の一重封筒を選ぶのが最も間違いのない選択です。

封筒のサイズ

封筒のサイズは、中に入れる便箋の大きさに合わせます。

便箋を三つ折りにしてちょうど収まる、長形4号（90mm×205mm）などが一般的です。

あまりに小さな封筒や、逆に大きすぎる封筒はバランスが悪く見えるため、便箋との調和を考えて選びましょう。

宛名の書き方

封筒の宛名は、毛筆や筆ペンを使い、薄墨（うすずみ）で書くのが最も丁寧な方法です。

薄墨は、「悲しみの涙で墨が薄まってしまいました」という深い悲しみを表現するためのものです。

薄墨の筆ペンが手元にない場合は、黒のボールペンや万年筆で代用しても構いませんが、その際も楷書で丁寧に書きましょう。

このように、封筒一つをとっても、ご遺族への様々な配慮が込められています。

お悔やみの手紙の切手と合わせて、封筒選びにも心を配り、故人への敬意とご遺族へのいたわりの気持ちを伝えましょう。

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お悔やみの手紙の切手の購入と注意点

切手はコンビニでも購入可能か

お悔やみの手紙を送ろうと思い立った時、一番身近な購入場所としてコンビニエンスストアを思い浮かべる方も多いかもしれません。

24時間営業しているコンビニで切手が手に入れば、非常に便利です。

では、お悔やみの手紙に適した切手は、コンビニで購入できるのでしょうか。

コンビニで取り扱っている切手の種類

結論から言うと、ほとんどのコンビニでは、「弔事用切手」は取り扱っていません。

コンビニの切手販売は、郵便局からの委託販売という形をとっており、主に日常的によく使われる額面の普通切手のみを在庫しているのが一般的です。

具体的には、以下のような切手が置かれていることが多いです。

これらの普通切手のデザインは、時期によって異なりますが、風景や花、鳥などをモチーフにしたものが中心です。

そのため、前述した「普通の切手で代用する場合」のルールに照らし合わせて、デザインが落ち着いたものであれば、お悔やみの手紙に使うことは可能です。

コンビニで購入する際の注意点

もしコンビニで普通切手を購入して代用する場合は、デザインに最大限の注意を払う必要があります。

レジで「84円切手をください」と伝えて出てきた切手が、お祝い事を連想させるような派手なデザインだったり、キャラクターものだったりする可能性もゼロではありません。

購入する前に、どのようなデザインの切手かを店員さんに確認させてもらうか、もし可能であれば、複数のデザインから選ばせてもらうと良いでしょう。

しかし、多くの店舗では切手のデザインを選ぶことは難しいのが実情です。

したがって、コンビニでの購入は、「弔事用切手がどうしても手に入らない場合の最終手段」と考えておくのが無難です。

確実な購入場所は郵便局

やはり、お悔やみの手紙の切手として最もふさわしい「弔事用切手」を確実に手に入れるためには、郵便局の窓口へ行くのが最善の方法です。

郵便局であれば、弔事用切手が専門に用意されており、マナーの観点からも安心して使用することができます。

急いでいる場合でも、可能な限り郵便局の営業時間内に足を運ぶ計画を立てることを強くお勧めします。

コンビニは非常に便利ですが、こと弔事に関しては、その利便性だけを優先するのではなく、ご遺族への配慮を第一に考え、最適な選択をすることが大切です。

郵便局での弔事用切手の頼み方

お悔やみの手紙に最適な弔事用切手を購入するためには、郵便局の窓口へ行くのが最も確実な方法です。

しかし、普段あまり郵便局を利用しない方にとっては、窓口でどのように頼めば良いのか、少し戸惑うかもしれません。

ここでは、スムーズに弔事用切手を購入するための頼み方やポイントについて解説します。

窓口での基本的な頼み方

郵便局の「郵便窓口（ゆうゆう窓口も含む）」へ行き、局員の方に用件を伝えます。

その際、専門用語などを使う必要は全くありません。

シンプルに、そして明確に用件を伝えるのが一番です。

最も分かりやすい頼み方は、以下の通りです。

「弔事用（ちょうじよう）の切手をください。」

この一言で、局員の方は「お悔やみごとで使う切手」だと理解し、専用の弔事用切手を用意してくれます。

もし「弔事用」という言葉が出てこなくても、「お悔やみの手紙に貼る切手が欲しいのですが」といったように、用途を説明すれば問題ありません。

必要な額面を伝える

次に、どの額面の切手が必要かを伝えます。

前述の通り、手紙の郵便料金は重さによって変わります。

（※料金は2024年秋の改定前のものです。最新の料金をご確認ください。）

もし、手紙の重さが分からず、料金に自信がない場合は、その場で計量してもらうのが最も確実です。

その場合は、作成したお悔やみの手紙（封をした状態）を窓口に持参し、次のように頼みましょう。

「この手紙を送りたいのですが、重さを量って、合う料金の弔事用切手をいただけますか。」

このように伝えれば、局員の方が正確な重さを量り、過不足のない料金の切手を販売してくれます。

そして、その場で切手を貼り、ポストに投函するのではなく、窓口で「お願いします」と渡せば、そのまま引き受けてもらえます。

この方法が、料金不足などのミスを完全に防ぐことができるため、最も安心できる手順と言えるでしょう。

知っておくと良いこと

弔事用切手は、シート単位（通常は100枚）だけでなく、1枚からでも購入可能です。

必要な枚数だけ購入できるので、無駄になることはありません。

また、郵便局によっては、弔事用の封筒や便箋も販売している場合があります。

もし、封筒などをまだ用意していない場合は、切手と一緒に購入することも検討してみましょう。

初めてで不安な場合でも、郵便局の局員の方はプロフェッショナルです。

正直に「お悔やみの手紙を送るのは初めてで…」と相談すれば、親切に対応してくれるはずですので、臆せずに声をかけてみてください。

故人への贈り物に胡蝶蘭を添える

お悔やみの手紙は、故人への哀悼の意とご遺族への慰めの気持ちを伝えるための大切な手段です。

そして、その手紙に何かお供えの気持ちを添えたいと考える方も少なくありません。

香典を同封する方法もありますが、現金ではなく品物で弔意を表したい場合、あるいは葬儀後にご自宅へ弔問する際に、どのような贈り物を選べば良いのでしょうか。

そのような場面で、最もふさわしい贈り物の一つとして推奨されるのが「胡蝶蘭（こちょうらん）」です。

なぜ胡蝶蘭がお悔やみに適しているのか

胡蝶蘭と聞くと、開店祝いなど華やかなお祝いのシーンを想像する方も多いかもしれませんが、実は弔事の贈り物としても非常に重用されています。

その理由は、胡蝶蘭が持ついくつかの特徴にあります。

お悔やみで贈る胡蝶蘭の選び方

お悔やみの気持ちを込めて胡蝶蘭を贈る際には、色やサイズに配慮が必要です。

最も一般的に選ばれるのは「白色」の胡蝶蘭です。白は清浄無垢な色であり、哀悼の意を表すのに最も適しています。

四十九日を過ぎるまでは、白上がり（ラッピングなども白で統一したもの）が良いとされています。

四十九日以降であれば、淡いピンクや黄色の胡蝶蘭を贈ることもありますが、基本的には白色を選んでおけば間違いありません。

また、サイズもあまりに大きすぎると、ご自宅に飾る際に場所を取ってしまい、かえってご遺族の迷惑になる可能性があります。

3本立て程度の、飾りやすいサイズのものが良いでしょう。

お悔やみの手紙の切手一枚にも心を配るように、故人への最後の贈り物選びにも深い配慮を込めることが大切です。

上品で、ご遺族への負担も少なく、長く故人を偲ぶことができる胡蝶蘭は、あなたの深い弔意を静かに、そして確かに伝えてくれる最高の選択肢の一つと言えるでしょう。

返信はがきに貼る切手のマナー

通夜や葬儀に参列できなかった場合など、後日、ご遺族から会葬御礼や香典返しの挨拶状が届くことがあります。

その際に、返信用の往復はがきや、返信をお願いする旨が書かれたはがきが同封されているケースがあります。

このような返信はがきを送る際にも、切手に関するマナーが存在します。

ご遺族の心遣いに感謝し、失礼のないように対応するためのポイントを解説します。

往復はがきの場合

往復はがきは、すでに返信部分にも切手代金が含まれた状態（切手と同等の効力を持つ料額印面が印刷されている）で送られてきます。

そのため、あなたが返信する際に、新たに切手を貼る必要は一切ありません。

往復はがきで注意すべき点は、切手よりも宛名の書き方です。

返信面の宛名には、差出人であるご遺族の名前の下に「行」や「宛」と印刷されています。

これを、二重線で丁寧に消し、その横か下に「様」と書き直すのがマナーです。

これは、相手への敬意を示すための大切な作法なので、忘れずに行いましょう。

普通の官製はがきや私製はがきで返信する場合

ご遺族から届いた挨拶状に対して、こちらから改めてお悔やみや感謝の気持ちを伝えるために、はがきを送る場合もあるでしょう。

その際に使用するはがきと切手は、どのようなものを選べば良いのでしょうか。

返信だからといって気を抜かず、お悔やみの手紙を送った時と同じように、細やかな配慮をすることが大切です。

返信不要と書かれていた場合

ご遺族によっては、挨拶状に「なお、返信のお気遣いはご不要に願います」といった一文が添えられていることがあります。

これは、「返信をいただくとかえって負担になりますので、お気持ちだけ頂戴します」というご遺族からの配慮です。

この場合は、その意向を汲み、無理に返信を送ることは控えるのがマナーです。

返信しないことが、ご遺族への一番の思いやりとなるのです。

このように、返信の場面においても、常に相手の立場や気持ちを考えることが求められます。

ご遺族からの連絡に対して、感謝の気持ちを持ちつつ、最後まで丁寧な対応を心がけましょう。

まとめ：お悔やみの手紙の切手で心を伝える

これまで、お悔やみの手紙の切手に関する様々なマナーや知識について詳しく解説してきました。

たった一枚の小さな切手ですが、そこにはご遺族への深い弔意と敬意、そして細やかな心遣いを込めることができます。

最後に、この記事の重要なポイントを改めて振り返ってみましょう。

お悔やみの手紙を送るという行為は、故人との最後の対話であり、悲しみの中にいるご遺族の心に寄り添うための大切なコミュニケーションです。

その中で、お悔やみの手紙の切手は、あなたの気持ちを代弁する無言のメッセンジャーの役割を果たします。

最も望ましいのは、郵便局で「弔事用切手」を求めることです。

その落ち着いたデザインは、静かに故人を偲ぶ気持ちを表してくれます。

もし、やむを得ず普通切手を使う場合には、お祝い事を連想させる華美なデザインやキャラクターものを避け、花や風景など、穏やかで落ち着いたデザインのものを慎重に選びましょう。

また、料金不足はご遺族に負担をかけてしまう大変な失礼にあたります。

手紙の重さを正確に確認し、正しい料金の切手を、封筒の正しい位置に、まっすぐ丁寧に貼ることが大切です。

こうした一連の作法は、決して堅苦しいルールというわけではありません。

すべては、大切な方を亡くされたご遺族の心を少しでも乱すことのないように、という日本の美しい思いやりの文化から生まれたものです。

そして、手紙に添える弔意として、上品で長く故人を偲ぶことができる胡蝶蘭を贈ることも、深い悲しみに寄り添う素晴らしい方法です。

この知識が、いざという時にあなたの助けとなり、故人への最後の想いを、敬意と真心を込めてご遺族の元へ届ける一助となることを心から願っています。

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